「陰陽五行」や「四柱推命」という言葉を、私たちは日常のどこかで必ず耳にしている。それは東洋の占い、漢方、風水、あるいは年中行事の背景にある「古来より伝わる大自然の法則」として、私たちの常識に深く溶け込んでいる。
だが、書店に並ぶ解説書を開き、あるいは先達から学び、私たちが「絶対の真理」として信じ込んでいる現在の五行説は、実は大自然が描いたオリジナルの設計図ではない。それは歴史のある決定的な地点で、時の為政者や思想家たちの手によって人為的に歪められ、固定された「加工された形」なのだ。
本書の第一章では、私たちが日頃抱く「占術への違和感」を確信へと変えるため、二千年もの間、誰も疑わなかった五行の「人為的改ざん」の歴史を紐解いていく。偽りの塗装を剥がした先に現れる、原初の姿へと迫る旅を始めよう。